2児の年子をもつ新米数学者によるドタバタ育児日記

就職初年度で早くも2児の親になりました.予測不可能な人生って楽しいですね.

育児関連で読んだ本(2)

育児関連で読んだ本を忘備録(備忘録?)として纏め,個人的に面白いと思ったことなどをメモしたり取り止めのないことを書いたりするシリーズ第二弾です.
(こんなの誰か面白いと思って読んでくれるのかしら...)

さて,前回は『私は赤ちゃん』でした:

chisuke0831.hatenablog.com

 今回は,その続編である『私は二歳』(松田 道雄,岩波新書,1961)です.

私は二歳 (岩波新書)

私は二歳 (岩波新書)

  • 作者:松田 道雄
  • 発売日: 1961/03/20
  • メディア: 新書
 

 本文は205ページ,定価は780円+税となります.

『私は赤ちゃん』と同様に,子ども(今回は二歳児)の立場から,叱られることや遊ぶこと,種々の病気など,様々なテーマについて書かれています.
個人的には,「叱るタイミング」,「指しゃぶりとドモリの原因」,「ゴネの利益」,「遊びで養う平等の感覚」の4つのテーマが大変勉強になりました.

本書に出てくる内容の大部分が,著者が小児科医時に診察した二,三歳児にあった実話であるとのことです.
随分と子どもの心情を理解できているなぁと感心していましたが,子ども達の本音が語られているかもしれないわけです.
それがリアリティのある文章へと昇華された理由なのでしょう.

本書の特徴は,「嫁と姑」の関係性が幼児の成長にどのような影響を与えるかに焦点を当てて記述されている章があることです.
小児科医でもある松田先生は,あとがきの中で

そっとふれずにおくよりも,その非合理的な面にできるだけ理性の光をあてて,不和のくだらなさを客観化しておくのが,不和の予防になると思う.小児科医として私は,子どもの人間形成に「嫁と姑」との不和は有害であると信じる.

と述べています.
もちろん時代背景は今と異なるし,しかも京都の姑ということが強調された記述になっていますが,(有害さの)本質が正確に捉えられており,現在にもよくある問題が指摘されています.
必死に姑の生活スタイルを知り,順応しようとしても,姑が求めることが嫁にとっては未知であり,今までの生活で正解だったことが,姑の下では不正解とされてしまう.
覚えるためには,ことあるごとに姑に聞いたり確認したりしなければいけないが,それが煩わしいと思う姑からすれば,もはや自分でやってしまったほうが楽だと思うのだろう.
結局自分で動いてしまい,いつになっても嫁には姑の流儀が身につかない.
そして,普段仕事で外に出ている旦那は,嫁の苦しさに気づけないでいる.
嫁と姑の関係性がどうやらオカシイことに気づいているのは主人公である二歳児のみ.
さて,主人公がどのようなことを考え,どのような行動に出るのか....
気になる方は,ぜひ本書を読んでみてください.

次回は,『子どもが育つ条件ー家族心理学から考える』(柏木 恵子,岩波新書,2008)にしようかと思います.

 

ところで最近,下の子が母乳をあんまり飲まなくなってしまいました.
一度の授乳で4〜5分くらいしか飲みません.
どうしたものか....
これも個性として片付けて良いのでしょうか?
体重さえ増えてくれれば良いのですが....